ヨーン・ウツソン

シドニー・オペラハウスを設計したデンマーク人建築家のヨーン・ウツソンは、彫刻のように美しい数多くのデザインを手がけました。

人のために物をつくる。これはデンマークを代表する建築家ヨーン・ウツソンの根源的なテーマでした。ウツソンは1942年にデンマーク王立芸術アカデミーを卒業するとヘルシンキのアルヴァ・アアルトスタジオなどで経験を積み、その才能に磨きをかけました。国内外の建築家のもとでの経験に触発されたウツソンは、人と自然、そして環境を尊重しながら、建築的で有機的な空間を創造する才能を徐々に開花させていきました。

ウツソンは、詩的な手法でデザインに取り組みました。彼にとってのインスピレーション源は自然と、組み合わせることでリズミカルなモジュールを形成するオーガニックな形でした。こうしたモチーフは、ウツソンのデザインや建築言語を通じて見ることができます。

ウツソンは、1960年代にフリッツ・ハンセンのために製品をデザインしました。現在フリッツ・ハンセンでは、ウツソン・スツールとペンダントランプのコンサートを製造・販売しています。これらの製品は、一目でそれとわかる叙情的な表情とともに、ウツソンの天才性の真髄を見事に捉えています。