クリスチャン・デル

1893-1974年 ドイツ人の銀細工師兼デザイナーのクリスチャン・デルは、カイザー・イデルシリーズによって、バウハウス・デザインのアイコンを打ち立てました。

クリスチャン・デルは、1893年にドイツのヘッセン州オッフェンバッハ・アム・マインで生まれました。 彼は1911年に銀細工師見習いを修了し、1912年から13年までワイマールのザクセン美術工芸大学で学びました。 1922 年から25 年の間はバウハウスの金属工房の主任を務め、革新的で先駆けたデザインを生み出す現場を支えました。

1926 年初頭、デルはネハイムヒュステンのランプ工場Gebr. Kaiser & Co.(カイザー社)の照明デザインを主に手掛けていました。1936 年に発行されたカイザー社初のカタログに掲載されたテーブルランプ 6631 Luxusは、瞬く間にカイザー・イデルシリーズの大人気アイテムとなりました。このランプは現在でも、気高いドイツデザインと厳選された素材選び、そして精密技術のシンボルです。また、工業デザイナーの先駆けの一人であり、プラスチックデザインのパイオニアだった彼は、1929年から30年にかけてはベークライトとアミノプラスチックを材料として使用しました。

第二次世界大戦後、銀製品を製造していたデルは1948年にヴィスバーデンに宝飾店を開き、1955年まで営業を続けます。1974年、クリスチャン・デルは、同地ヴィスバーデンでこの世を去りました。 KAISER idellの KAISER(カイザー)はランプのオリジナルの製造メーカー名から、イデル(idell)はデル自身の名前とアイデア(idea)に由来しています。