NOT A HOTEL

日本、北軽井沢


自然のなかのリトリート

NOT A HOTEL KITAKARUIZAWAは、建築が環境と競い合うことの多いこの世界において、調和のとれたデザインの魅力を証明する存在です。ここでの自然とは、人が生きるために欠かせないものであると同時に、日常の忙しさから離れ、周囲の世界の美しさに気づかせてくれるものです。

NOT A HOTEL KITAKARUIZAWAのデザインの根幹をなすのが「BASE」という宿泊施設。S、M、Lという3サイズ展開によって、同じ場所でもゲスト自身の状態にあわせて宿泊できる環境を変えることが可能に。恋人とふたりきりの時間を過ごしたいときにぴったりのSサイズから、仲間たちとの滞在に最適なLサイズまで、そのひとつひとつが周囲の自然の美しさを際立たせるようにデザインされています。そこで待っているのは、焚き火や温泉、アウトドアクッキングなど、身も心も自然に囲まれるイマーシヴな体験です。

美しいデザインと機能性を理由に選ばれたフリッツ・ハンセンの家具のセレクションも、この空間において重要な役割を担っています。NOT A HOTEL KITAKARUIZAWA BASEのクリエイティブ・ディレクションを手がけたのは、デザイナーの相澤陽介氏。軽井沢の住まいと渋谷のアトリエの両方でフリッツ・ハンセンのプロダクトを愛用する相澤氏は、ブランドとの間にパーソナルな絆を感じていると語ります。オリジナルデザインのテキスタイルをまとったグランプリチェアは、この空間のハイライトのひとつ。「普段から使用しているグランプリチェアは、テキスタイルや木の配色を変えることで一気に雰囲気を変えることができます」と、相澤氏は考え抜かれたデザイン要素を取り入れることの重要性を強調します。

BASEの建築上の特徴は、そのアイコニックな三角屋根の形状と、それによって実現した天井高、そして北軽井沢のダイナミックな自然が楽しめる大開口です。窓を開け放つことでリビング・ダイニングと屋根付きのテラス、外に設けられたテラスがシームレスに接続され、開放感あふれるひとつのアウトドアリビングとして機能します。三角屋根に採用されているのは、デザイン性にも優れたソーラーパネル「Roof-1」。周囲の手つかずの自然の美しさを損なわずに使用電力の一部をまかなう仕組みは、サステナビリティへのコミットメントを体現しています。

NOT A HOTEL KITAKARUIZAWAは、細部へのこだわりとともに、従来のホスピタリティ空間の枠組みを超えて、熟考や絆を育むための静かな場を提供します。静謐をたたえる自然と周囲の環境を調和させるこの空間では、ゲスト体験のあらゆる側面もまた、こだわり抜かれています。椅子や照明によって内と外の両方の空間をより快適で魅力的なものにアップグレードさせるフリッツ・ハンセンのタイムレスなデザインがミニマルで落ち着いた美しさを放ちながら、訪れる人を忘れられない体験へと誘います。