南デンマーク大学(SDU)

デンマーク、オーデンセ


近年、デンマークのオーデンセにある南デンマーク大学(SDU)が心躍る新たな試みを実施しました。その試みとは、新たに建設されたキャンパスをサステナブルで機能的な家具でしつらえること。同校は、施工業者や清掃員、引っ越し業者、従業員、学生たちの忌憚のない意見を取り入れるという民主的なアプローチにもとづいて、導入される家具を検討しました。

新たに建設された健康科学学部の建物のねらいは、学生やスタッフ、そしてゲストのニーズに応えられる、モダンで温かみのある環境を創出すること。それを実現するべく、サステナビリティと優れた耐久性、そして美しいデザインを兼ね備えたフリッツ・ハンセンの多目的チェア、N02™リサイクルが採用されました。

このプロジェクトの内装デザインと設計を手がけたカリーナ・ブリクフェルトは、適切な家具を選ぶことの難しさについて、次のように語ります。「家具を検討するために、事前に選定されたサプライヤーからいくつかの家具を提案してもらいました。意思決定のプロセスには、施工業者や清掃員、引っ越し業者、従業員、学生を含むさまざまなユーザーに加わってもらい、包括的なフィードバックが得られるようにしました」
 

 

4つの検討ポイント

サステナビリティ:N02™リサイクルの最大の魅力は、家庭から出た廃プラスチックを再利用していることです。これはSDUが掲げる、環境に対する組織の責任というコミットメントとも合致していました。

耐久性:N02™リサイクルのシェルは優れた耐久性を誇ります。よって、使用頻度の高いエリアに最適です。「N02™リサイクルの丈夫なシェルは、家具選びの重要なファクターとなりました」とブリクフェルトは指摘します。

美しさ:N02™リサイクルの美しい色合いは、空間にエレガントな雰囲気を添えると評価されました。「シェルのカラーバリエーションの豊富さには驚かされました。おかげで、あらゆる内装デザインとも自然に調和する色を選ぶことができました」とブリクフェルトは語ります。

万能性:あらゆるシーンで活躍する万能性も、N02™リサイクルが採用される決め手となりました。「同じシェルをさまざまなベースと組み合わせられることは、大きなアドバンテージでした。それによって、普通の椅子の高さであれ、ハイチェアであれ、一目で椅子のデザインを認識することができますから」とブリクフェルトは解説します。

優先すべきは実用性? それとも清掃のしやすさ?

家具を選ぶにあたり、実用性と清掃のしやすさとのバランスにも焦点が置かれました。清掃員たちの間では、掃除の際に動かしやすいようにと、ハンドル付きの椅子や背もたれが大きく空いた椅子を推す声が多かったにもかかわらず、最終的には実用性が優先されました。「引っ越し業者や施工業者の方々は、家具がすぐに動いていろんなところに行ってしまうという課題を抱えていましたが、N02™リサイクルはずっと同じ場所にとどまってくれるので助かりました」とブリクフェルトは言います。動かしやすさよりも安定性を優先したことは、結果的には大正解でした。「椅子が意図していないところに行ってしまう心配もなく、いつもテーブルの下に収まってくれます」とブリクフェルトは絶賛します。

サステナブルデザインの重要性

こうしてN02™リサイクルは晴れてSDUに採用され、キャンパスを利用するコミュニティの多様なニーズに応えながら、サステナビリティと耐久性という価値とともに美しさを届けています。

N02™リサイクルについて

N02™リサイクルは、東京を拠点とするデザインオフィス、nendoとフリッツ・ハンセンとのコラボレーションから生まれた多目的チェアです。家庭から出た廃プラスチックを再利用してつくられたこのチェアは、再リサイクルも可能です。デザイナーのワークデスクの上に置いてあった紙の折り目にインスピレーションを得てデザインされたシェルが座る人の背中全体を支え、快適な座り心地を提供します。シェルは、スカンジナビアの自然に触発された7色展開。カラーとベースの多彩な組み合わせにより、オフィスや公共スペース、会議室、ダイニングルームなど、さまざまなシーンでお使いいただけます。