THE GREAT INDOORS

建物が私たちの行動、健康、幸せを形作るという驚くべきサイエンスを紐解くジャーナリスト・作家のエミリー・アンテスの最新刊 “THE GREAT INDOORS”。

植物、空間、太陽の光は人間を幸せにする一方、過酷な気温、大きな騒音、狭い空間、薄暗がりは人々を不幸せにする——さまざまな研究が裏付けてきたことを私たちは日々経験しています。

科学ジャーナリストで作家のエミリー・アンテスの最新刊は、主人公とともに読者を建物の世界の冒険へと誘います。そこで私たちは、毎日を過ごす建物が私たちの生き方を形成するうえで果たす大きな役割とときには意外なやり方を探求します。

最新の研究にもとづく本書のなかで、アンテスはしかるべき場所に設置された窓に鎮痛効果があることを証明し、正しいオフィスのレイアウトによって社会的ネットワークの拡大を図る方法を検証します。室温が私たちの認識能力を調整する方法や家のなかに潜んでいる微生物が私たちの免疫システムに与える影響を調査し、どのようにしてカフェテリアのデザインが私たちの食べ物の選択と食べる量を左右するかを解明します。

本書のなかでアンテスは、医療ミスを最小限にできるよう設計された手術室、生徒の身体能力を急激にアップさせる学校、受刑者の精神的なニーズに応える刑務所などを紹介します。さらには、住民の健康をモニターできるハイテク住宅から月に住むことを叶えてくれるかもしれない3Dプリントによるストラクチャーなど、未来の家を予測します。

本書は、建築とデザインの力の本質とは何かを教えてくれる一冊です。構築環境に対する考え抜かれた介入方法をテーマにすると同時に、ひと部屋ごとにより良い世界をつくる方法を描いた物語でもあるのです。英語版“THE GREAT INDOORS”は、マクミラン出版社より、ハードカバーあるいは電子書籍にて現在販売中。